スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

己の尾を噛む2

先日紹介したMark Mayerson氏のブログの続きのエントリが載りました。
http://mayersononanimation.blogspot.com/2006/06/still-swallowing-our-tails.html

その前に、このエントリ中で紹介されているこちらの記事のチョイ訳から。(同じ記事が、CGCHARでも話題になっています)

「CGアニメは、創造性の袋小路に入っている」By Christopher Kelly
http://www.dfw.com/mld/dfw/entertainment/14794236.htm
先週公開された「カーズ」は、ピクサー映画ではじめて退屈な映画だった。他のピクサー映画と同じように、人好きはするが、欠点を抱えている主人公が、冒険の中で、その欠点を見直すことになる。ライトニング・マックィ-ンの欠点は、自分勝手で尊大なことだ。後の展開は眠っていても読めるだろう。
話はこれだけでは終わらない。他のスタジオが作ったCG映画(「マダガスカル」「アイスエイジ2」「チキンリトル」etc.)の出来も合わせて考えると、CG映画の旬は、終わりつつあるのではないか。興業成績の問題ではなく、中身の問題だ。どれも似たり寄ったりの内容ではないか。中身だけではなく、ビジュアル面でも似通っている。
1995年11月、「トイストーリー」が公開されたとき、そのビジュアルのインパクトは、手描きアニメーションを、一気に時代遅れに感じさせるほどだった。しかし、あの映画の本当の力は、ストーリーが持つ大人の視点にあった。バズとウッディは、ガソリンスタンドで置き忘れられてしまう。自分を愛していた者に、置き去りにされるという設定、そういう暗い部分が、他の映画との違いだったのだ。
ビジュアル面で、「トイストーリー」は、マンガの世界と現実の中間にあった。ストーリーが、オモチャの世界と現実の中間を描くことと対応していた。それから11年でCG技術は進歩し、さらにリアルな表現が可能になった。「カーズ」のレースシーンは、ESPNのレース中継さながらだ。「Valiant」の鳩は、普段、フンを気にしている鳩と変わらない。これらの映画は、「スターウォーズ」新シリーズを思い起こさせる。空疎で現実離れしていて、映像として退屈なのだ。
ストーリー面では、キャラクターが貧弱である。彼らが抱える葛藤は、おなじみすぎて呆れるほどだ。「チキンリトル」も「シャークテイル」も父親とうまくいかない息子の話だし、プロットも、練られていない。
CG映画に求められるのは、ビジュアル・マジックではなく、ユーモアのセンス、キャラクターを際だたせるセンスだ。
今年のアカデミー・アニメ部門賞は、「ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ」だった。これは、シリーズの他の作品と比べると、傑作とは言えないが、キャラクターだけでなく、作品中の変な価値観のある世界もきちんと表現できていた。興業では成功しなかったが。
「カーズ」のような映画を見ると、終わりは、みんなが感しているより近いのかも知れない。プロットは、忙しい都会人が、田舎でスローライフを見いだすというありきたりのものだが、映画のペースまでスローになっている。まるで、ジム・ジャームッシュが作ったピクサー映画だ。
こう書くと面白そうだが、映画では退屈なだけだ。子供向け映画が、派手さと勢いを失ってはダメだろう。ピクサーは、対象とする観客を見失っているのではないか。
「カーズ」は、兆候の1つにすぎない。問題は、他のCG映画も、つまらない説教のように、空疎化しつつあるということだ。映画は、ただの計算された画素の集まりではないはずだ。

(この記事はここまで)


さて、ここから、Mayerson氏のお話。

Paul Teolisさん、この記事を教えてくれてありがとう。20年間CGアニメに関わってきた私から言うと、こういう兆候は、以前から2Dアニメにおいて指摘されていたもので、CGアニメになってから出てきたものではない。
しかし、この記事には重要な点が2つある。まず、評論家が、映画が似通っていることに気づき始めたこと。そして、新聞記者は、他の新聞記者の言説を繰り返すと言うことだ。今後アニメに関する記事は、古くさいお説教には飽き飽きした、という論調が増えていくことだろう。
私は、「カーズ」と「森のリトル・ギャング」の感想は書きたくないが、この2つのストーリーに共通点があることは指摘しておきたい。自己中心的なキャラクターが、共同体に適応したキャラクターになるということだ。彼らは自分の身勝手さに気づき、それを消して新しい友人達の価値感に合わせる。RJは、仲間を出し抜くことを考えていて、マックィーンは仲間から逃げ出すことを考えているという違いはあるが、スタートとゴールは同じ。行動様式が違うだけなのだ。
以前書いたように、別の場所で、同時に同じアイディアが生まれることはよくあることだ。しかし、人は、それを同時に見せられるのはイヤがるものだ。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
プロフィール

wakkie

Author:wakkie
3DCGに関連して、ソフトや技術に関する情報を提供するポータルはいろいろありますが、作られた作品そのものの情報は意外と見あたらないようです。
非力ながら、私の目に付く範囲でまとめていこうと思っています。

FC2カウンター
最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
カテゴリー
ブログ内検索
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。